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カートリッジをまとめて聴く その8 [試聴日記]

① オルトフォン LM-20
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  超軽量で、結局バランスがとれず、ヘッドシェル側に錘をつけた。
  コンコルトドシリーズの単品版を考えてよい。
  錘の影響か、ワイドハードでダィナミックなサウンドとなっている。
  繊細さは、もう一歩といった感じだ。


② ビクター MC-100E
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  MC-100EII、交換針ジャンクを入手したら、スタイラスチップがなかった。
  手持ちも MC-100E に接続して、修理した。
  やや長めのカンチレバーとなったが、音は問題ない。
  高域の切れなど、付属のカートリッジとしてはもったいなくくらいだ。



③ テクニカ AT-120E
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  長年ローコスト楕円針のカートリッジとして販売されていた。
  非常に良くできたカートリッジである。



④ オルトフォン MC-20 Super
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  ジャンク針折れを入手した。
  断線はない、ダンパーも問題ない。
  かなり奥で針が折れている。
  よく見ると、中空のアルミパイプに中に接着材が充墳さている。
  どうも、前オーナーが修理しようとしたが失敗したようである。
  接着材は、ピンバイスで除去しようとしたが駄目だった。
  0.3mm くらい凹みができたので、そこからピンを立てて、接続した。
  こんなことする人いないだろう。
  カンチレバーは、テクニカ TT-70E から移植する。楕円でカンチレバーも細くていい感じだ。
  苦労の甲斐があって、非常に綺麗に仕上がった。

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  さて、音はどうだろうか?
  ワイドで、ダイナミックなサウンドに仕上がった。
  評価と値段に嘘はない。
 
  


⑤ オルトフォン VMS-30
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   このカートリッジもジャンク品で入手した。
   このカートリッジも、前オーナーが修理を試みた形跡がある。
   やはり根元に接着材、ニードルとピンバイスでできるだけ除去、ニードルを使って、丸穴整形する。
   細いカンチレバーのスタイラスを見つけて接着した。
   0.5mm くらい長い、そのためスタイラスガードは機能しなくなった。
   驚いた、ワイドでダイナミックで高域の切れ、解像度が抜群のカートリッジに仕上がった。
   特筆すべきは、音場である。広大な音場が再現される。


⑥ アントレ  EC-15WX Limited
PICT0024.JPG  アントレのデザインが好きだ。
  いつもカンチレバー長めで、スタイラスカバーと干渉するので、オリジナルの長さで修理した。
  ヘッドシェルは、とってがないので代用した。
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  音は、繊細さもあり、非常に解像度が高い、アントレサウンドとなている。
  仕上がりも非常に綺麗で、納得のいく修理ができた。

⑦ テクニカ AT-F3II
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  このカートリッジの修理は苦手だ。
  実体顕微鏡を買って、修理方法を変えた。
  カンチレバー長めの反省から、ちょっと短めにと作成したら、ダンパ が NG ではないのだが、
  やや、盤面と近い。
  機能的には問題なし、サウンドもオリジナルに肉薄していると思う。


⑧ テクニカ AT-UL5
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  ユニークなデザインだ。昔のデザインは多彩だった。
  これも、修理した。
  ジョイントはかなり苦労したが、綺麗につなげることができた。
  最近は、老眼の進行もあり、顕微鏡なし作業は考えられない。
  近くも、遠くもピントが合わない不便な目になった。
  サウンドは、非常にワイドレンジで、高解像度のサウンドとなった。
  ブラインドテストをしたら間違うのではないだろうか

  

⑨ テクニカ at-15ex

PICT0014.JPG  15ea の派生系のようだが、詳細はわからない。
  どうも海外向けのようだ。
  15ea は何度も聞いているが、EX は初めてだ。
  ワイドでダィナミックなサウンドで、さすが安定している。


⑩ Lo-D MT-24 一体型

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  こちらはグランツからの OEM 品で ビクター Z-1Sと兄弟だ。
  一体型の良さが出ている。
  MM型らしからぬ繊細なサウンドが楽しめる。やや細身のサウンドと言ってもいいかもしれない。







  
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white09snail

AT-F3Ⅱの購入者です。
first impressionでは、針圧をtype1の1.5gで聴いていました。スミマセン。改めて針圧2.0gで聴いてみました。私のアームでは、このシェルとカートリッジでは軽すぎて対応できそうになかったので、鉛の板を背負わせました。高音、中音、低音とも良く出ており、バランスも良好です。「サ行の歪み」等もよく抑えられていました。 さすがにideさんの作品です。
 聞きこんでくると欲が出てきます。少し音が抑えられているようでもう少し前に出てきてほしい。そうすれば音場ももう少し広くなりそうです。シェルとリード線をいじって見たくなりました。そうすると、カートリッジの代金より高くつきそうです。
by white09snail (2014-02-25 19:46) 

en_ide

コメントありがとうございます。

幅広く、様々な方々にお譲りしております。
皆様いろいろな工夫されて楽しんでいるようです。
一番多いのがリード線とナット、ビスの変更のようです。
私は残念ながらあまり感じませんが、非常に変化の度合いが大きい
ご連絡をいただくことが多いようです。

by en_ide (2014-02-28 12:20) 

white09snail

ATF3Ⅱの追伸です。やはり、針圧1.5gでした。
週末なので、聞きこんでみました。
購入品は、やや音が荒く(シェルの影響)、ボーカルが遠く、ドンシャリ傾向が気になったので、鉛の板0.4mm厚をスペーサーとして差し込みました。アームの高さ調整はしていません。
かなりフラットな音色なり、ボーカルも近くなり、MC風の音になりました。音色も33風になり、常用として使える音になりました。やはり、よく売れた製品は納得できる音がします。
逆に、内周でボーカルの歪みが感じられるようになってしまいました。やはり、高さ調整が悪いのでしょうかね。
次も作品も購入できるよう頑張ってみます。


by white09snail (2014-03-01 19:56) 

梅雨空案山子

時々拝見させて頂いています
ネット経由?か再生側か判りませんが高域が出ていないような
気がします(私の耳か...)
それと再生のリファレンス音楽は1種類に決めてもらうと
カートリッジ間の差が判る感じがします...
不躾失礼しました。
by 梅雨空案山子 (2015-06-21 19:29) 

en_ide

リファレンスは一定に、それはご指摘の通りです。
一定にならない理由は

①飽きる
②レコードとカートリッジの相性がある

今後も80年代の洋楽が中心になると思います。
レコードもくたびれてくるので、一定は難しいです。
また、レコードの固体差もけっこう大きいので注意が必要です。
高域は、しっかり再現できていると思います。
パソコンのD/Aの設計って超適当なので、外付けのD/A使ってみてください。

by en_ide (2015-06-21 23:01) 

Sekizaki

40年ぶりにオーディオ狂が再発・・カ-トリッジをいろいろ聴いてみました、結論はレコ-ドの”録音”が良ければ、どんなカートリッジでもそれなりの良い音がする、音質は個人の好みである・・・・・・・
マニアは皆、評論家になってしまう、と感じる今日この頃、ちなみにカ-トリッジは・シュアTyo3・DL103・MC20・M117E・FF15E・4000/Ⅲ・AT-3Ⅱ・AT33・その他・種類別に聴いたが、たいしての音質の差は感じられない、それなりのカートリッジ特徴での良い音である、レコ-ドは富田勲(月の光)と45回転盤LP(ロ-マの松&火の鳥)
私のお気に入りはオルトホンFF15Eです。。

by Sekizaki (2018-06-23 10:22) 

en_ide

ご指摘どおりです。
80年代オーディオブームでエンジニアの
「音がいいことと、物理特性は一致しない」
と述べていました。
そのとおりだと思います。
アナログレコードの物理特性は酷いものです。
しかし、アナログレコードの魅力は尽きない。



by en_ide (2018-06-30 09:17) 

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