SSブログ

予告なき改良 AT-10G 新旧を聞き比べる [試聴日記]

テクニカは AT-10Gを長い時間販売しているが、途中でマイナーチェンジしている。
大きくは、スタイラスノブの変更、ロゴの変更などだ。
新旧同時に入手できたので比べてみた。
旧型といっても、OEMモデルか海外向けモデルのようだ。
P1030010.JPG
P1030011.JPG
P1030012.JPG
P1030013.JPG
P1030014.JPG
① ロゴの変更

② カンチレバーの形状変更
  旧がたは丸いカンチレバーに埋め込んであるが、新型は、先を平らに潰してある。
  新型の方がカンチレバーは細い。
  新型
0525-2.jpg
  旧型
0525_1.jpg
③ ピン端子
  新型金メッキ
  旧型ニッケルメッキ
④ スタイラスノブの変更
  新型は VM-3 とも互換性あり。
⑤ サウンド
  正確に違いを測るため、ヘッドシェルは、MG-10G使って検証した。
  新型
  適度な量感があり、高域のレンジは欲張っていない。
  雰囲気や音場はよく再現できている。
  ピラミッド的なMMサウンド、ゆったりとしたサウンドだ。

  旧型
  新型より音は小さめだ。
  エネルギーも高域に集まっているというより、フラット志向といった感じだ。
  新型よりバランスはこちらの方が良いように感じる。
  旧型の方が好みのサウンドだ。





カートリッジをまとめて聴く その65 [試聴日記]

① ビクター MC-100IIEB
P1020947.JPG
0522_1.jpg
 80年代前半に流行した MCブーム、49800円のアンプも MC 対応が当たり前だった時代。
 レコードプレヤーの付属カートリッジも MC 型が主流となっていた。
 カタログには、高性能MC型カートリッジ搭載と謳われていた。
 付属プレヤーのカートリッジは交換可能でかつ、出力が大きくヘッドアンプなしで使えることが条件だったようである。
 現在は、交換針が供給されていないので、針交換可能型MCはほとんど意味がない。
 100IIEBはダイレクトフラックス方式を採用している。ビクターとグランツの蜜月関係からしてもグランツからのOEM供給品だろう。
 証拠として、同時期に発売された グランツのGMC-10E とダンパの材質が同じだし、構造が酷似している。
 劣化しても飴状になるところも同じだ。
 サウンドは 大好評の GMC-10E に通じるところがある。若干ではあるが、高域の解像度が下がるような印象だ。
 付属カートリッジとして十分な性能だろう。


② パイオニア PC-330
P1020955.JPG
0522_1.jpg
  上級機のプレヤーの付属カートリッジとして広く採用された。中級機以下は PC-110 だったと記憶している。

  PC-330 は非常にMM型らしいサウンドを聴かせてくれる。ピラミッド型のMM型らしいサウンドだ。
  高域の解像度がもう少しあれば更に良い。量感はなかなか良い。


③ マイクロ精機 M-2100/E
P1020956.JPG
0522-2.jpg
  マイクロ精機は、カートリッジを開発しており、各社にOEM供給していた。
  M-2100 はトリオを初め各社に幅広く採用されていた。
  普及クラスは、楕円針でも接合針とお決まりだが、本気は無垢の楕円ダイヤモンドだ。
  M-2100 沢山のバリエーションがあり今まで入手した針は、ほとんどが接合ダイヤだった。
  サウンドは、レンジはやや狭いが MM型とは一線を異なるサウンドを目指していたことがわかる。
  MC型をかなり意識して音作りした様子が覗える。


④ テクニカ AT-10G
P1020992.JPG
 テクニカのスタンダードカートリッジ。本品は AT-10G そのものではなく OEM モデルだ。
 といっても AT-10Gそのものだ。オリジナルよりレンジが広いように感じる。

⑤ エンパイア 4000DIII
P1020990.JPG
0524-4.jpg
 安売りばかりの印象が残るカートリッジだ。常に6割引きおかしいだろう。
 安売りは忘れて、冷静に聴いてみると、ゴージャスなサウンドだ。艶があリッチなサウンドだ。
 極端に解像度が高い訳でもないが、非常に響きも含めて豊かなサウンドだ。

⑥ ヤマハ MC-10
P1020991.JPG

0524-5.jpg
 ローコストモデルだが、非常に高級感がある。DENON DL-55II や DL-110 のデザイン担当者にも見習って欲しい。
 音は、MC型的というよりMM型といった方が正確かもしれない。
 どちらかといえばピラミッド型のサウンドだ。


⑦ テクニカ VM-3
P1030237.JPG
0611_1.jpg
 テクニカ VM の元祖ともいれるモデルだ。
 スタイラスチップが無垢のダイヤだ。
 0.5mil 円錐としか書かれていない。しかし当時は贅沢だった。
 レンジは欲張っていない、ピラミッド型のサウンドでやや時代を感じさせる。

⑧ テクニカ AT-10G その2
P1030238.JPG
0611-2.jpg
 ⑦ とはかなり印象が異なる。高域の解像度は間違いなく上がっている。
 やっぱり確実進化しているようだ。
 ただし、スタイラスチップは接合針となり、チップ落ちが多発することになる。

⑨ Lo-D MT-24
P1030239.JPG
0611-3.jpg
  グランツからのOEM品、ビクター Z-1S と同等品である。
  ガッツがあってヤング向けのサウンドだ。
  ややハイ上がりだが、自分好みのサウンドだ。

⑩ PHILIPS GP-400Ⅱ
P1030240.JPG
0611-4.jpg
  デッドストック新品を入手した。
  資料によるとエントリーモデルのローエンドモデルらしい。
  資料は見ずに、先入観なし聴いてみた。
  素晴らしい、サウンドだ、バランスもいいしこれは高級機のサウンドだ。
  日本での定価は 1万円弱、値段とサウンドはいつも一致するわけではない。


DENON DP-47F も採用 ストレートアーム用ADC タイプのコネクタの互換性は? [情報]

ADC タイプストレートタイプの互換性はあるようで、微妙に異なる。
互換性について調べてみた。

ピンの数ピッチは完全に互換性がある。
パイプの内径も同じ。
じゃ問題ないだろう。
しかし、垂直の位置決めの用下側に溝が彫ってあるが
この位置決め用のガイドの形状が異なる。
一番小さいのがビクター、大きいのがDENONである。

ビクター
P1020938.JPG
P1020933.JPG
DENON
P1020941.JPG
P1020934.JPG
ビクターはガイドの形が三角、DENON は四角形となる。
ビクターのヘッドシェルは、ビクター、DENON には使えるが、DENON のヘッドシェルを
ビクターに使う場合は、下記のように位置決めガイドを削れば使える。
P1020945.JPG
ABS樹脂なので、金ヤスリで 10~30回程度往復するだけだ。
削り過ぎないように注意したい。

ADC タイプはなんとなく標準で、テクニカが過去に販売していた。
位置決めリブはどのような形状だったのだろうか?

CFシリーズのヘッドシェルとして販売されていた。
DENON には使えそうだが、ビクターにはどうだったのだろうか?

ストレートアーム専用のシェル

AT-CF6

■価格 \2,500
■重量 6.0g
■備考 無電解メッキ・アルミダイガスト

AT-CF3

■価格 \2,000
■重量 2.7g
■備考 強化プラスチック


今まで調べた限りこんな感じ

DENON、トリオ > ONKYO、Lo-D > ビクター、ヤマハ、パナソニック

ビクター、ヤマハ、パナソニックは全く形状が同じ。


適用機種
DENON

DP-45F
DP-35F
DP-52F
DP-51F
DP-37F
DP-47F

パナソニック

SL-MA1

ビクター

QL-Y44F
QL-Y33F

ヤマハ

P-750

Lo-D HT-500

オンキョー、KENWOOD

などが採用していた。

非常に微妙な互換性であり、転用も可能だが一工夫必要だ。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。