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カートリッジをまとめて聴く その81 [試聴日記]

① マイクロ M-2100
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 マイクロ精機は、70年代前半カートリッジも製造していたようだ。
 派生機種がトリオなでにも採用されていた。
 MM型らしいサウンドを聴かせてくれる。

② テクニカ AT-51
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 海外モデルのようだ、国内では販売されていないと思う。
 ややアダルトだが、非常に落ち着いたサウンドで、テクニカのカートリッジとは思えないサウンドだ。

③ オルトフォン FF-15XMK2
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 日本でもかなり販売されている。トリオもOEMで標準装着していた。
 やや落ち着いたサウンドだが非常に滑らかな、しっとりしたサウンドだ。



④ テクニカ AT-15E
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 Ea ではなくオリジナルモデルだ。スタイラスノブはこちらの方が断然高級感がある。
 なぜ、モールドはプラモデルのようになってしまったのうだろう。
 針折れ品の振動系を入れ替えて、復活。響きが独自で、ハイスピードの低域が楽しめる。
 音の分離がもう少しあると良い。

⑤ テクニカ AT-15Ea
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 ノブがプラモデル状態、とてもやすっぽく見える。仕上がりからすると改悪だ。
 音は、④ より音の分離はできるし、解像度も高い。
 カルフォルニアサウンドといった感じだ。

⑥ テクニカ AT-120Ea/G
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 ノブが更にプラモデル化している。この配色には閉口する。
 サウンドは、解像度は高く、引き締まった低音と現代風にアレンジされている。
 極小の無垢天然ダイヤモンドが効果かもしれなし。
 当時、山積みされており、ヘッドシェル付で 6980円だったと思う、超ハイCPだった。

⑦ パイオニア PC11+PC20の交換針
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 70年代中盤まで、プレヤーの付属カートリッジとして幅広く採用された。
 PC-20のスタイラスチップは、無垢のダイヤモンドだ、他の固体も無垢ダイヤモンドだった。
 贅沢な時代だ、サウンドは超ハイスピードなサウンドを聴かせる。
 低域の量感はかなり控えめ。


⑧ SONY XL-15
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 XL-15 のダンパのほとんどが飴状になっており、壊滅的だ。
 XL-15 は赤でいかにも安っぽいが、サウンドは一流だ。モールドの色でかなり損をしている。
 きちんとハーモニーも分離できるし、高級機としても十分通用する。

⑨ ビクター MD-1016
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 グランツからのOEM品だ。ベルトドライブの時代は、このカートリッジがかなり席巻したようだ。
 ポテンシャルは高く、現在でも十分通用する。
 低域の量感はもう少し伸びてても良い。

⑩ DENON DL-8
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 DL-8 は DL-8A、DL-60、 DL-65 と進化し、派生機種の DL-108 がある。
 DL-8 は付属品カートリッジとは思えない高音質だ。
 レンジは広く、MM型らしくない、繊細なサウンドを聴かせる。




 





 

GT-2000 徹底試聴 [My Info]

本日到着、箱がでかい梱包は大丈夫そうだ。
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オークションでレコードプレヤーを買うのは不安だ。
一番不安なのが梱包だ。
ターンテーブルは乗せたままで発送されたり、運送時のトラブルが一番心配だ。
出品様には
ターンテーブル、アームのウェイト、IFCの錘を外して送ってくださいとお願いしていた。
封を開けると、ターンテーブルが乗っている、あ~駄目だ、しかも九州からだし。
運送業者は 佐川さん、無駄使いかも
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開梱して、セッティングした。
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写真では IFC の糸が見えていなかった。欠品だろうと思ったら、アームレストに挟まっていた。
これはラッキーだ、アームが完動品だ。
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箱から取り出す時に、重いけど BL-91G程では無かった。BL-91Gは笑うほど重かった。

量産ベースの既製品、こんなもんだろう。
トーンアームの高さ調整の隙間が大きい。量産ベースだし、しかたいだろう。

ターンテーブルを手で回したところ、問題なさそうだ。


カートリッジの交換が面倒なので、頻繁には変えたくない。
DL-103S で試聴することにした。
DL-103S は複数個あり、比較が簡単だから、ただ単純な理由だ。
ストレートのヘッドシェルは、削り出しでお金がかかっている。
しかし、カートリッジ固定部分が短く、カートリッジがはみ出してしまう。
もう少しデザインを考えて欲しかった。

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カートリッジ取り付けが恐ろしく面倒だ。
アームリフターとストレートアームが干渉しそうだ。1mmくらい隙間はある。
ここは使いやすいとは言えない。指かけが真っ直ぐで滑りそうだ。
ターンテーブール停止まで時間がかかる。
先入観をなくすため2回聴いている。
カートリッジの固体差もあるし、単純には比較できない。

BL-91G+WE-407+DL-103S
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低域が厚く、落ち着いた感じだ、しっとりしているという表現が正しいかもしれない。
声がしっとりして聴こえる。
雰囲気が良く出ている。低域の押し出しは買っている。
コーラスの分離、解像度は負けている。


GT-2000+YSA-1+DL-103S
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解像度が高い、レンジも広い、音場も広い。量感は、負ける。
ワイド&フラットの典型的なサウンドだ。
スカスカの低音ではない、むしろ最低域はこちらの方が伸びている。


結論から言えば、完敗と言っていいだろう。
低域の押し出しは、重量の差かもしれない。
GT-2000の心臓部のモーターは、ビクター製であることも分かった。
当時は、ビクターの QL-A75を使っていたがモーターは非常に信頼性が高い。
不安を微塵も感じさせなかった。GT-2000のモーター部はたぶん大丈夫と思った。
また、元ビクター社員が GT-2000のモーター部分にも言及しており、調整がほとんどいらない自信作との記事を見たことがある。

GT-2000 ノーマルの実力は分からないが、既存システムが簡単に追い抜かれた感がある。
また、オークションでYSA-1 が大人気なのもうなづける。単なる都市伝説ではなさそうだ。

カートリッジを AT-29E に変更する


M44G 新旧スタイラスを比べる その2 [試聴日記]

M44G 新旧スタイラスを比べる

M-44G のカモメマークも半ば都市伝説と化した感はある。
再度入手できたので検証してみる。
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カモメ交換針
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再生産の交換針
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4つの組み合わせでテストしてみた。

① ボディ カモメ + 再生産針
  低域量感がすばらしい。音の粒立ちが良い。
  声がとてもリアルだ。

② ボディ カモメ + カモメ針
  ①と差は少ない。声のリアルさが増した。
  定位と音場とても良い。
  カモメ都市伝説は、スタイラス側が影響が大きいようだ。

③ ボディ 再生産 + 再生産針
  ②に似ている。声がとても滑らかだ。歪み感はとても少ない。
  定位と音場はやや後退しているようだ。

④ ボディ 再生産 + カモメ針
  低域の量感が素晴らしい、声のリアル差が増している。
  サウンドも滑らかで、この組み合わせが一番の好みだ。

どうも、スタイラス側がオリジナルと再生産品で異なるようだ。
異なるといっても非常に僅差だ。
再生産品でもM44Gの良さは十分味わえる。







カートリッジをまとめて聴く その80 [試聴日記]

① テクニクス EPC-205CMK3 + EPS-405QD(シバタ針)

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  オリジナルの交換針ではないが、4CH対応のシバタ針チタンカンチレバーの組み合わせだ。
  音はやや小さめだが、オリジナルと同じような大きさだったので組み合わせの問題ではない。
  音は、ワイドでフラットで広大な音場と解像度の高いサウンドを聴かせてくれる。
  白いスタイラスノブもなかなかいい感じだ。

② DENON DL-107
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  このカートリッジを見た印象はこんな格好の悪いカートリッジを買う人いるんだろうか?
  だった、後にFM東京でも採用されていたことを知る。
  スタイラスチップは、無垢のコニカルダイヤモンドだ。
  古い設計ながら、ワイドレンジで解像度も高く、歪み感も感じさせない。
  さすが放送局仕様といった感じだ。
  DL-103とはかなり印象が異なる。

③ AIWA の付属カートリッジ
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  どこのOEM供給品か分からない。期待して聞いてみると、なかなか良い。
  通常使用ならほとんど不満もなく使うことができるのではないだろうか

④ オルトフォン MC-20
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  このカートリッジは、どうしてこんなに日本で受けたのだろうか?
  音は繊細で、骨太サウンドではないし、不思議だった。
  実は、設計者が日本人だ ZXY 創業者 中塚氏だ。
  MC-20 だから日本人好みのサウンドなんだと勝手に納得していた。
  今聴きなおしても、繊細なサウンドだ。日本のマーケットをかなり意識していたようだ。
  ZXY シリーズの世界から非常に高い評価を受けている。当然だろう。

⑤ テクニカ AT-30E
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  交換針タイプのMCカートリッジ、交換針ビジネスに配慮したのではと邪推してしまう。
  無垢の楕円ダイヤモンドを採用しており、非常にバランスの良いサウンドを聴かせてくれる。


⑥ ADC Q36
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 70年代後半から80年前半にかけてオーディオブーム(特に北米)が発生。
 OTTO はオーディオ事業だけで1千億円を超える売り上げがあった。
 この事実は、株を始めてから知ったことであり、経営者は皆勘違いするのも納得だ、
 そのころ、日本でもオーディオブームであり、ダイエーなどのスーパーにカートリッジが売られていた。
 ADC と エンパイアのカートリッジが 50%引きだった。
 そんな先入観はさておき、サウンドを聴いてみる。
 かなり低域に厚いサウンドとなっている。
 低域の量感が気持ちいい。分厚いサウンドで、MM型らしいサウンドが楽しめる。


⑦ テクニカ AT-10G
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 ユニバーサルアームは WE-407 だけになったので、WE-407での試聴。
 ヘッドシェルは柘植のウッドシェルだ。AT-10Gがかなり違って生き生きと聴こえる。
 木製のヘッドシェルも独自の味わいがある。


⑧ ビクター MD-1016
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  グランツからのOEM供給品だ、ビクター以外にたくさんのメーカーにOEM供給されていた。
  このカートリッジ意外と実力が高く、いつもはっとさせられる。
  付属カートリッジとは思えない実力を持っている。

⑨ パイオニア PC-330
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  PC-110 の上位機種だ。
  PC-110 よりレンジは広がっておいる。非常に場バランスが良いカートリッジだ。

⑩ テクニクス EPC-U1200
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  最近よく使われたカートリッジだ。レンジは広く、抜けが良い。
  ややアダルト調のサウンドだ。
  最近の生産だ。



 


 





 

GT-2000への道 [My Info]

GT-2000への道
ステレオ時代を読んだ、何度も読むうちにGT-2000一回は使ってみたい気持ちが大きくなった。
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オークションを物色していると、ストレートアーム付のGT-2000がある。
入れ替えを覚悟して、無理しない価格で入札、駄目でも出球十分ある。
チャンスは多いと言い訳していたら、無事落札できた。
正直、入れ替え、めんどくさい。GT-2000購入には理由がある。
実は買ったままの未使用品のダイナベクター DV-505 がある。
このアームがぴったりのプレヤーが GT-2000なのだ。
現行のプレヤーに取り付けるとなると、ダストカバーを切り抜いたりいろいろ面倒なので、
加工無しで使えるGT-2000が欲しかった。
DV-505を使うために、GT-2000を買ったとことになる。
GT-2000はアームが弱いとかよく言われている。オリジナルのアームは更々使うつもりは無かった。
1週間以内には届くだろう。
置く場所は無いので当然、DP-80は処分することになる。
DV-505の操作感と音はどんな感じか楽しみだ。
クラフトのAC-3000は恐ろしく使いにくく、ほとんど使わなかった。
SMEアームは、音の好みと合わなかった。
このような結果にならないことを祈っている。
ストレートアームとの比較試聴は、またいずれレポートすることになる。
楽しみより、処分が面倒くさいが実体だ。

GT-2000が発売されたころは学生だった。
今は某メーカーに勤務している。物づくりのコスト構造が良くわかる。
B-6サイズのアルミのフロントパネルを掘削で作った。
試作は 5万円、100個単位で見積もりしたら、2万円代だった。
一品物のメカ部品は高い。複数見積もりを出しても同じような値段だった。
モールド塗装でごまかして、量産しようと思っている。
アルミの試作かっこ良かった。
今GT-2000を作ったら幾らで採算取れるのだろうか?

ついでに、MMカートリッジはモールド部品が多い。
モールド部品が2つあるとする。
型代は幾らだろうか?
モールド部品の型は何個もお願いしたことがある。
感覚的には小さいから
2個で 300万くらいだろう。
300万だとしたら

100台ならモールド部品が1個3万円
1000台ならモールド部品が1個3千円
10000台ならモールド部品が1個3百円

MMカートリッジ 1000台つくればモールド部品だけで 3000円だ。
高級カートリッジだったら採算に乗ってくるような気もするが、大企業では決済してもらえないだろう。
1台10万円が1000台で1億円、利益率 50%以上なら決済してもらえるかもしれない。
松下のSL-1200Gには改めて拍手を送りたい。





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