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オルトフォン MC シリーズを修理する [修理記録]

① オルトフォン MC-10
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 だからやっぱりこの色は駄目だよ。
 DL-207、EPC-205CMK4、MC-4 みんな不人気。
 赤茶、ワイン系は駄目だ。
 チップ落ち品を修理した。
 音は、良いが色が駄目だ。
 

② MC-20MK2
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  MC-20 のモールドからメタル系に変更。多分材質は真鍮だた思う。
  一生懸命磨いたいたら、銅色の下地が出てきた。
  メタルのモールドの影響か非常に広大な音場と切れの良い解像度が楽しめる。


③ MC-20S
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  針折れ品が2個入手できたので少し条件を変えて修理してみた。
  偶然だろうか?2個の固体どちらもチップ落ちだった。
  単なる偶然ではなく、生産、設計ミスのような気がする。

   スタイラスチップは、カチカチ君の PC-330MK2、ふにゃふにゃ君の XL-15 からの移植だ。
   
   PC-330MK2
   カンチレバーが細い。先端だけ繋いだ。思ったより超難しい。
   こんな感じ

IMG_0392.JPG

   オケが濁ることなく、きちんと解像できている。
   全身メタルボディの影響か、非常に解像度の高いクリアなサウンドとなっている。

   XL-15 からの移植


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   カンチレバーが、規定より、1mm くらい長い。
   好みの問題だが、こちらの方が高域にエネルギーが集中しており好みのサウンドだ。
  

③ MC-20
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  なんというか、これは故障じゃなくてスタイラスチップにゴミがついてそもまま固着してしまった固体のようだ。
  付属の乾式ブラシでクリーニング ==> 変化なし。
  テクニカのスタイラスクリナーで再トライ ==> 変化なし。
  しかたないので、アートナイフと顕微鏡を使ってクリーニング。
  正確に言えば、顕微鏡をみながら、アートナイフで汚れを削り落としていく。
  良い子はまねしちゃいけません。顕微鏡なしも危険です。左手でピンセットが使えない人も駄目です。
  メラニンスポンジを使う人もいますが、この方法が確実にダメージを負わせずクリーニングする方法だと思います。
  これが、なかなか頑固で、削り取れない。
  悪戦苦闘しながら、落とした結果がこれ
IMG_0410.JPG
  綺麗な無垢のダイヤモンドが確認できた。
  もともと汚れていただけなのだから音は問題だろう。
  試聴結果はこれ

  針が汚れていただけだから、全く問題ない。
  繊細で、非常に広い音場 MC-20 の特徴が良くでている。
  MC-20 やっぱりいいカートリッジだ。
  日本人好みのサウンドだ。



④ MC-20MK2 その2
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  チップ落ち品を入手した。オルトフォンはチップ落ちが多いように思える。
  日本の湿度が高いからかな?
  中学生の時に、針飛びしたなと思ったら、チップがなかった。
  初めて経験する。FF-15 シリーズで接合針だった。
  この交換針はもちろん、無垢ダイヤだ。根元から削げ落ちていた。
  せっかくなので、EPC-310MC のカンチレバーを移植することにした。
  MC-20MK2 ボロン化作戦。2色構成で見た目は今一でも音は

  こんな感じ
mc20mk2.jpg
  音はオリジナル似た傾向で、散乱するサウンド、ダイナミックレンジ、音場、定位、文句なし。
  硬くなりすぎず、ソフトフォーカスにならず、オリジナルと遜色無しと考えていいだろう。


⑤ MC-20 その2
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  こちらもチップを落ちを修理した。
mc20.jpg
  オルトフォンは、断線も多し、チップ落ちも多い。日本は湿度が高いためだろうか?
  ダンパも全く問題なく、オリジナルに近いサウンドが楽しめる。


⑥ MC-10W 

 これも針折れ品を修理した。
 不評のネジ留め式、貫通じゃないため、テクニカのヘッドシェルは全滅である。
 また、ヘッドシェルにつけたら、とってもネジが硬い。ネジのピッチがあっていない。
 なんとか取り付けたらどうも、ヘッドシェルが不良で、本体をはずさなければならない。
 力は入らず、ネジは硬くでねじ山は当然壊れて、一方はなんとか外れたがもう一方はネジきれてしまった。
 頭を抱えていると、どうせネジはアルミ製、ドリルで除去しようと思い立って、
 ピンバイスで 1.1mm --> 2.5mm と貫通させ、なんとか除去した。
 ピッチがあっていないので、ネジ山もとりさって貫通構造とした。
 10W のボディにはナットインサートする穴がある。ここにネジを入れれば
 あれ入らない。だんだん嫌になってくる。
 今度はナットを鑢でひたすら削る。
 やっと装着できた。

 IMG_0934.JPG

 修理の方は問題ないようでほっとしている。
 mc10w.jpg
  


⑦ MC-20MK2 その3
mc-20,k2.jpg
  こちらも見事なチップ落ち。
  日本のカートリッジのチップ落ちは、シャク(台座)とダイヤモンドスタイラスの接着(銀蝋をつかうらしい)
  からはがれることが多い。
  MC-20MK2 は無垢だいや、つまり、チップ落ちは原理的に発生しなし。
  カンチレバーと無垢ダイヤの接合面から落ちている。
  しかも、貫通じゃなくて、本当に接着ぽい。日本のカンチレバーを貫通させて、上方に接着材だからシャクごと落ちはあまり見たことがない。
  しかし、テクニカの極端なティパーカンチレバー、極小のスタイラスチップになってからは、よく見かけるようになった。
  仕上がり具合は今一だが、DENON DL-109D のカンチレバーを移植した。
  顕微鏡でみると見事な無垢ダイヤモンドだ。

⑧ MC-20 その3
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  これも見事なチップ落ち品を修理した。
  オルトフォンのカートリッジって断線しやすい、チップ落ちは多いと欠陥商品なのか?
  って疑いたくなります。DENON、テクニカ は断線は非常に少ないと経験的感じる。
  MC-20 って空洞のカンチレバーかと思ったら、なにか芯が入っている。
  数個調べたが同じだった。
  カタログには、特に書かれていない。
  カーボン系の心材のようにみえる。
  修理する方法としては、少し太めのカンチレバーをオーバーラップさせるしかない。
  やや太めのカンチレバーを探して接続。
  こんな感じ
mc-20.jpg
  サウンドは、超ワイドレンジで、低域の力強さと高域のしなやかさと両方もった、日本人好みのサウンドとなっている。
  
  

⑨ MC-20MK2 その4
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  こちらも針折れのカートリッジを修理した。
  つなぎ代もたっぷりあるので、グランツ のG-40EX カンチレバーを移植した。
  G-40EX は資料によると ラインコンタクトとなっている。
  顕微鏡でみたら、やっぱり無垢のダイヤモンドだった。
  こんな感じ
 MC-20MK2.jpg
  サウンドはこんな感じ
  
  


⑩ MC-20 その4
IMG_1124.JPG
  これも針を折れ品。接続したナガオカ製 の 楕円カンチレバー だ。
  修理結果はこんな感じだ。
mc-20.jpg
  非常に広大な音場で、切れも良い。
  日本人好みのサウンドだ。
  

  

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