グランツ GMC-10E を修理する。 [試聴日記]
グランツ GMC-10E を修理する。
このカートリッジは、9割は、ダンパが劣化している。
劣化といっても、飴状態だ。加水分解らしい。
当初は、ダンパの癖かと思って、逆側にテンションをかけて、数ヶ月全く直る気配がない。
しばらく、放置していた。
顕微鏡でみると、カンチレバー、スタイラスチップは問題ない。
カートリッジ修理の業者が、ダンパ交換て書いてあるがどうやっているのだろうか?
いろいろ考えた末にこんな作戦でダンパを交換してみた。
① まずは、ダンパの除去
断線しないように慎重に行う。
② AT-10G系のダンパを、2つに分割する。
③ 分割した、ダンパを除去したダンパの代わりに差し替える。
④ ゴム系の接着材でコーティング
裏側のコーティング
表側のコーティング
ダンパカバーは、アルミの粘着テープをカットして、補修した。
断線しないまま、ダンパの復活ができた。
一難さってまた一難、針カバー側のラッチが折れている。
この影響で、針交換可能な、スタイラス側の端子と本体側の端子の接触が弱い。
エポキシで補修したが、強度がでない。
両面テープで応急処置
音はこんな感じ
自画自賛では、ないが高級機のサウンドだ。
低域の量感、解像度、定位 どれも文句なし。
ちょい、試聴のつもりでヘッドシェルも安物でここまででれば立派だ。
ベースの設計がいいのだろう。
簡単に書いているがなんども投げ出しそうになった。泣きそうにもなった。
この、サウンドで救われた。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
このカートリッジの針交換式が、役に立った。
裏側からダンパの挿入ができない。針交換式なのでできた。
コイルのハンダ付けとダンパ交換
二度とやりたくない作業だ。
修理詳細 第2弾
と書いていながら、年末整理していたら、GMC-10E が発見された。
そうだ、ダンパNG の固体を嫌になって
更に未整理カートリッジ置き場から更に GMC-10EX が発見された。
10EX は、また気が向いたらやろう。
今回は、写真を撮りながら手順を丁寧に記録することにした。
① 劣化ダンパの除去
ここで断線したら全て終わり。
丁寧にやりたい。
ダンパを除去した後はこんな感じ。
断線させずに綺麗できた。
② 交換用のダンパの確保
今回はチップ落ちの AT-10G のダンパを流用する。
振動系を取り出し、テンションワイヤを素手でちぎる。
ダンパを半分にカットする。
③ ダンパの挿入&接着
半分にカットしたダンパを上と下に挿入して、接着する。
接着材はゴム系を使う。
これを使ってみた。
こんな感じ。
ダンパを挿入
接着後
本体を合体させたら、接着材の部分が本体と干渉、これを丁寧に削る。
成型後
ようやく修理完了。
スタイラスチップは楕円無垢
試聴してみる。
何時間かかったんだ?
1.5g 印加、音が大振幅で歪む。前回は、ダンパをカットしたときに更に薄くしている。
今回は、そのまま使った。圧力が高すぎて、ダンパが硬くなってしまった。
2.5g まで針圧を印加
ほぼ問題なし。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
オリジナルとも比較してみる。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
開放がやや損なわれているが、オリジナルにかなり近い状態で修理できたのかな?
今後やるときは、ダンパをもう少し薄くスライスして実施しよう。
このカートリッジは、9割は、ダンパが劣化している。
劣化といっても、飴状態だ。加水分解らしい。
当初は、ダンパの癖かと思って、逆側にテンションをかけて、数ヶ月全く直る気配がない。
しばらく、放置していた。
顕微鏡でみると、カンチレバー、スタイラスチップは問題ない。
カートリッジ修理の業者が、ダンパ交換て書いてあるがどうやっているのだろうか?
いろいろ考えた末にこんな作戦でダンパを交換してみた。
① まずは、ダンパの除去
断線しないように慎重に行う。
② AT-10G系のダンパを、2つに分割する。
③ 分割した、ダンパを除去したダンパの代わりに差し替える。
④ ゴム系の接着材でコーティング
裏側のコーティング
表側のコーティング
ダンパカバーは、アルミの粘着テープをカットして、補修した。
断線しないまま、ダンパの復活ができた。
一難さってまた一難、針カバー側のラッチが折れている。
この影響で、針交換可能な、スタイラス側の端子と本体側の端子の接触が弱い。
エポキシで補修したが、強度がでない。
両面テープで応急処置
音はこんな感じ
自画自賛では、ないが高級機のサウンドだ。
低域の量感、解像度、定位 どれも文句なし。
ちょい、試聴のつもりでヘッドシェルも安物でここまででれば立派だ。
ベースの設計がいいのだろう。
簡単に書いているがなんども投げ出しそうになった。泣きそうにもなった。
この、サウンドで救われた。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
このカートリッジの針交換式が、役に立った。
裏側からダンパの挿入ができない。針交換式なのでできた。
コイルのハンダ付けとダンパ交換
二度とやりたくない作業だ。
修理詳細 第2弾
と書いていながら、年末整理していたら、GMC-10E が発見された。
そうだ、ダンパNG の固体を嫌になって
更に未整理カートリッジ置き場から更に GMC-10EX が発見された。
10EX は、また気が向いたらやろう。
今回は、写真を撮りながら手順を丁寧に記録することにした。
① 劣化ダンパの除去
ここで断線したら全て終わり。
丁寧にやりたい。
ダンパを除去した後はこんな感じ。
断線させずに綺麗できた。
② 交換用のダンパの確保
今回はチップ落ちの AT-10G のダンパを流用する。
振動系を取り出し、テンションワイヤを素手でちぎる。
ダンパを半分にカットする。
③ ダンパの挿入&接着
半分にカットしたダンパを上と下に挿入して、接着する。
接着材はゴム系を使う。
これを使ってみた。
こんな感じ。
ダンパを挿入
接着後
本体を合体させたら、接着材の部分が本体と干渉、これを丁寧に削る。
成型後
ようやく修理完了。
スタイラスチップは楕円無垢
試聴してみる。
何時間かかったんだ?
1.5g 印加、音が大振幅で歪む。前回は、ダンパをカットしたときに更に薄くしている。
今回は、そのまま使った。圧力が高すぎて、ダンパが硬くなってしまった。
2.5g まで針圧を印加
ほぼ問題なし。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
オリジナルとも比較してみる。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
開放がやや損なわれているが、オリジナルにかなり近い状態で修理できたのかな?
今後やるときは、ダンパをもう少し薄くスライスして実施しよう。
2014-12-12 20:34
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コメント(2)
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こんにちは!
凄い!これは真似できません(^^)/ 大した技術です。
基本設計イイです。GLANZ最後の渾身の力作です。この時代にこの価格で無垢楕円。
一番好きなカートリッジシリーズです。
by しんのすけ (2020-12-07 20:16)
意地になってやりましたが、もう勘弁してもらいたいです。
by en_ide (2020-12-13 09:34)