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カートリッジをまとめて聴く その86 [試聴日記]

① ビクター MD-1016 33H
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  グランツからのOEMだ。ベルトドライブからダイレクトの過渡期の付属プレヤーによく採用されたいた。
  付属品のおまけカートリッジなのだが、よくできたカートリッジだ。
  低域の押し出しがよく MM型の見本のようなカートリッジだ。

② テクニカ AT-100E
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 本品は、テクニカブランドではなく、OEMモデルだ。
 ① と比べると楕円スタイラスの影響か確実にレンジは広がっている。
 押し出し、低域の量感は若干後退しているようだ。


③ テクニカ AT-10G
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  トリオのV-42、テクニカからのOEM供給品だ。
  低域の量感が良い、少しダンプ気味で、アダルトなサウンドだ。

④ テクニクス EPC-1200U
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  DJ の文字があり、テクニクスがスクラッチブームの時に発売したカートリッジだ。
  これも、THE MM といった感じのサウンドだ。低域の量感が素晴らしい、レンジはやや狭い。

⑤ スタントン 681EEE
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  スタントンのカートリッジのカンチレバーには驚かされる。
  更にダンパーは固めで、不良かなと思ったら素晴らしいサウンドだったりする。
  レンジは広がっており、低域の伸びも良い。
  日本のカートリッジのように毛穴まで表現するようなサウンドではない。


⑥ テクニクス EPC-270
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  テクニクスと書いてあるが、OEM向けらしくモールドの色が違う。
  ボディは EPC-270 そのものだ。
  付属カートリッジの割りに良くできている。量感はやや控えめだが、レンジも広く付属としては十分だ。

⑦ SONY VL-32
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  テクニカ からのOEM製品で、AT-10G系の派生機種だ。
  高域が伸びており、AT-10G系のサウンドとは少し違うようだ。
  低域の量感はやや控えめだ。

⑧ パイオニア PC-110
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  テクニクスのEPC-270と同じく、付属で生産数量は何個だろう。
  特筆すべきはこのカートリッジの断線にはお目にかかったことがない。
  オルトフォンとは大違いだ。
  高域がとてもさわやかなカートリッジであり、付属品として十分だろう。

⑨ テクニカ AT-E30
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  テクニカが軽量化の振動系でリリースした新シリーズ。
  こちらは不人気で結局旧来の振動系が生き残ることになる。
  短いカンチレバーなど振動系の軽量化は、解像度のサウンドに寄与している。
  デザインが受け入れらなかったようだ。


⑩ パイオニア PC-11
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 ベルトドライブ時代の付属カートリッジだ。
 製造はテクニカ、PC-20 までロングセーラーだった。
 付属品のカートリッジだが、音場もいいし低域の量感も良い。

  

カートリッジをまとめて聴く その85 [試聴日記]

① SONY XL-15
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  このカートリッジのダンパの大半が劣化して使えない。
  本カートリッジのダンパは問題ないようだ。
  本当は実力の高いカートリッジだと関心する。
  オークションで取引されている XL-15 の大半はまともに再生できないだろう。
  いつもながら、良くこの値段と関心する。しかし、ノブの色が安っぽくで残念だ。

② SONY XL-15 + XL-20 の交換針
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  本来は互換性がないが、問題なく利用可能だ。
  本交換針は、新品だ。
  ① と比べて、遜色のないサウンドが楽しめる。
  レンジも広く、高級機と比べても遜色ないと思う。

③ テクニクス EPC-205CMKII
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  大人気 EPC-205CMK3 の前身モデルだ。
  ワイドで、フラットで高品位なサウンドが楽しめる。

④ ナガオカ MP-11
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  MP-100 のベースとなったモデルだ。
  立ちがありもよく、シャープ、ハイスピードなサウンドを聴かせる。
  ローコストなのに非常に高品質なサウンドだ。

⑤ ビクター MD-1016
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  グランツからのOEM供給品だ。
  グランツは多くのベンダーにカートリッジを供給していた。
  付属品のカートリッジとしては特に優秀で、高級機として組み込んでも違和感はない。

⑥ グレース F8-L
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  グレースのカートリッジの音の良さの秘密が分からない。
  交換針はモールドだし、交換の勘合が強固な分けでもなくローコストMM型なみの構造だ。
  出てくるサウンド、非常に高品位だ MCライクなサウンドが楽しめる。


⑦ ビクター MD-1016 その2
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  グランツからのOEM供給品だ。
  土台となり、日本のオーディオメーカーを支えていた。
  このカートリッジは高域に特徴がある。
  切れのある高域が素晴らしい。

⑧ Lo-D MT-24
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  こちらもグランツからのOEM供給品。
  ビクターのZ-1Sと同じ発電ユニットだ。上部モールドだけが違う。
  改めて聴きなおすと良くできたカートリッジだ。


⑧ テクニカ AT-E50
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 デザインが斬新過ぎたのか不人気で直ぐに終了となった。
 極細の短いカンチレバーが特徴で、振動系の軽量化が計られている。
 サウンドも現代風にアレンジされている。
 オークションではとても不人気だ。
 超ハイCPカートリッジだった。

⑨ スタントン500A
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  1.5g針圧では音が歪む。資料によると針圧は 2~5gと書かれている。
  2.5g針圧を印加して再度試聴してみた。
  低域の分厚いサウンドとなった。

⑩ テクニクス EPC-207C
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  大人気 EPC-205CMK3 の廉価版だ。
  スタイラスチップ 無垢 --> 接合楕円
カンチレバー ボロン --> アルミパイプ
  テンションワイヤー方式 --> ダンパのみ

  1万5千では競合も多く、人気は無かった。
  レンジは広く、音場の再現性も優れたハイ CP カートリッジだ。
  

  




 

ビクター QL-Y55F を修理する。 [試聴日記]

ビクター QL-Y55F を修理する。
こちらのブログの続き
http://en-ide-cart.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
ボリュームは、その辺に売っていないので、会社の帰り道に千石で買ってきた。
ボリュームを変えるだけだし、楽勝と思いきや

C型ボリュームの外しで、時間がかかってしまった。
無事交換完了。
今度は10KBと刻印されている。
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針圧 0g での印加針圧をチェックする。
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負荷はほとんど無い状態だ。
これがボリュームの不良だと、0g にはならない。

1.5g にボリュームを調整して再度実測

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1.6g の印加針圧だ。

きちんと機能していると考えて良い。

再度組み立ての前に、内部写真

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再度組み立てて試聴した。

17cm シングルリードインに着地できない。

リードインアジャストで調整できることが分かったので、調整していたら、変な動きになってしまった。
リードインアジャストをいくら調整してもおかしい、動作のままだ。
午前1時20分、明日も会社で強制終了。

翌日出張、ネットで調べて何も出てこない。
おかしい、アームの位置は、光センサーを使っている。
光センサーを遮る、穴が複数開いた遮光版でアームの位置を検出している。
遮光版の位置をメカ的に変更するだけと踏んだ。しかし挙動がおかしい。
納得がいかない。
気になってしかたがない。
英語版だがサービスマニュアルが有償で入手できることが分かった。
値段は$5 、PayPal だしここなら安心と サービスマニュアルを買った。
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印刷して病院に持って行った。病院では3時間待ち、マニュアルをずっと読んでいた。
トーンアームの組み立て図
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リードイン、アウトの調整に関する説明

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どうも、説明と動作が合わない。
アームがぐらぐらしているように感じる、組み立て図を再度確認して、垂直軸がおかしいと踏んだ、
カーバーを外して分解することにした。

ネジが外せない、工具はないので、ニッパで代用
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カバーは、スケルトンだった。
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軸を留めるネジが緩んでいた、しかも半端なく緩んでおり、アーム自身が軸から外れていたようだ。
10回転以上回った。
もともと、緩んでいたのが、リードイン調整時に、外れてしまったようだ。

締めなおして、無事復活

17cmシングルの最初から最後までキチンと再生できた。


音は、アダルト調だがダンプ量によってかなり表情が変わる。

電子制御のアームは今後二度と出てこないだろう。
貴重な、電子制御アームの復活に満足、やっと安心して眠れる。



グレース F-8L VS F-8L 10th [試聴日記]

グレース F-8L と VS F-8L 10th が入手できたので比較してみた。
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10th はベースがメタル、出力が0.5mv 低下、レンジは 10KHz 高域に伸びている。
出力の低下は、波形からも読み取れる。
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顕微鏡で見た限りでは同じスタイラスチップのようだ。10th はほぼ新品の状態。
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オリジナル
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10th
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オリジナルもやはり素晴らしいカートリッジだ。
10th になると更に情報量が増えている、音場もより、立体的になり定位が向上している。
といっても音の傾向は同じだし、ヘッドシェルが違うからヘッドシェルの影響もあるかもしれいない。


リニアトラッキング SL-D5 を聴く。 [試聴日記]

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リニアトラッキングSL-D5 を聴く。
その昔は、内周歪みはトラッキングエラーせいだと信じていた。
リニアトラッキングなら内周で歪むこともない。
だと思っていた。雑誌にそう書いてあったし。
実際違った、トラッキングエラーは、内周歪みの要因の一つであり。
実際は、外周に比べて、内周が曲率半径がきつくなることが原因であることを後で知った。
昔の本を読んでいたら分かった。
ライトな演奏にはいいかもしれない。
しかし、移動が遅くてイライラする。
音はライトな感じというか、意外といい。十分使える。



カートリッジをまとめて聴く その84 [試聴日記]

① テクニクス EPC-310MC
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  スタイラスチップがすごいことになっている。
  鍬のような形だ。初めてみた。
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  SL-10 を一躍名機に押し上げた陰の立役者だ。
  このカートリッジは、本当に素晴らしい針を折ってくださいといった構造だ。
  新しいシステム DV-505 での試聴だ。
  繊細で情報量が多く、本当に良くできたカートリッジだ。


② DENON DL-107
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  FM東京でも採用されたというカートリッジ。
  本当にかっこ悪い。機能からくる美しさ機能美も冴えない。
  しかし、音を聴けば、FM東京が採用した理由も分かる。
  情報量が多く、解像度が高い。DL-103 より解像度は高く、正確なサウンドが期待できる。

③ テクニクス ECP-270 + 透明ノブ赤ライン
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  透明ノブ赤ラインは、EPS-53STED 0.2×0.7mil楕円ダイヤブロック チタンパイプ/テンションワイヤと思われる。
  ② に比べるとかなりアダルト調のサウンドに聴こえる。
  低域の芯がしっかりしており、コニカルスタイラスとは一味違う。

④ ビクター 4MDX1
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  グランツからのOEM供給品だ。4CH対応の交換針は、シバタ針スタイラスチップ
  &テンションワイヤー方式と付属品カートリッジとはかなり異なる。
  ②に通じるところがある。ワイドでダイナミックなサウンドは、シバタ針&テンションワイヤーの影響だろう。

⑤ テクニカ AT-120E
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  かつての平置き目玉品モデルの印象が強い。
  しかもモールドの色が更に安っぽさを強調している。
  しかし、冷静に聴いてみると、AT-100 シリーズの末裔だけあってきっちりとしたサウンドを奏でる。
  今振り返っても、ヘッドシェル付でかなりハイだった。

⑥ テクニカ AT-13E
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  こちらのモールド色はブルーで好感が持てる。しかもブルーといっても濃紺だ。
  ⑤ に低域の低域の力強さが増した印象だ。
  ⑤が十代の女性だとすると、30代大人の女性いった感じだ。

⑦ テクニカ AT-15E
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  AT-15E のスタイラスカバーは透明でとても高級感がある。
  Ea になった、みんなプラモデルみたになって高級感を失った。
  企画部門がよくこれでOKしたなととても不思議だ。
  ややアダルトさサウンドだがバランスがとても良いサウンドだ。
  さすが高級機といった感じだ。


⑧ YAMAHA MC-9
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  針折れ品を修理した。根元で繋いでいるので一見分からない。
  YAHAMA MC シリーズは開口部が狭いので根元でつなくと開口部を干渉するので注意が必要だ。
  試聴してみると、MC-9 の良さがよく再現できている。
  繊細で、明るいサウンドだ。量感はやや寂しい。

⑨ テクニカ AT-10G
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  AT-10G の OEMモデルだ。おそらく Lo-D 向けだ。
  サウンドは、図太いMMらしいサウンドが楽しめる。
  高域の伸びがやや寂しい感じもする。

⑩ パイオニア PC-16
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  パイオニア PC-16 に塗装を施すと PC-330だ。
  実質 PC-330 と考えて良い。付属カートリッジだが、低価格帯は PC-110 高価格帯は PC-330 が採用されていた。
  音はバランスがよく、高域、低域よく伸びている。
  付属のカートリッジとしてはもったいない。




  

DL-103 集中試聴 [試聴日記]

DL-103 集中試聴
久々に DL-103 がシリーズで集まったので(集めた)比較試聴をやってみる。
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ヘッドシェルはばらばらだし、そこは目をつぶって。

① DL-103 オリジナル
② DL-103 LCII
③ DL-103S
④ DL-103D

GT-2000 アーム移植計画は放置されたままなので、BL-91G + WE-407 コンビで試聴する。
TTシートは テクニカ AT-676に変更している。アームを乗せると中央部が沈み、密着する。
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起動が遅い、DP-80が懐かしい。
よ~く聴くとモーターのゴロ音も聞こえるし、ダイレクトドライブはいいかもしれない。
このシステムは全体的にアダルト調のサウンドのようだ。
こうやって順番に聴くと、傾向が良くわかる。

DL-103 これを基準と考える比べるとかなりクラッシクなサウンドであることが分かる。
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DL-103LCII 103 の線材の変更、レンジが広がった 出力やや小さくなった。
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DL-103S グーンとレンジが広がった、定位も向上
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DL-103D 音場が広大になり、解像度が上がった、情報が多くより多くの情報を引き出そうとしている意図が覗える。
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おまけ

ついでに、長岡氏絶賛の テクニカ AT-F3II も比較してみた。
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比べて聴くと、DL-103 には買っているが、DL-103S や D には負ける。
コストパフォーマンスは良い。音場はやや狭く定位に優れている。
そんなにレンジが欲張っていない。
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電子制御アーム DP-47F と QL-Y55F を比べる。 [試聴日記]

電子制御アーム DP-47F と QL-Y55F を比べる。

割と晩年まで販売されていた DENON DP-47F
エレクトリックサーボの元祖EDアームのQL-Y55F QL-Y44F と違って水平、垂直両方向にサーボをかけている。
QL-Y6 の後継機主で、戦略的なモデルだったのだろう。
ED アームは音が悪いとされており、マニアは敬遠した。

普及機と戦略モデルの音の差を比べてみた。
カートリッジは、どちらも テクニカ AT-10G とした。

① DP-47F
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  量感がたっぷりで、かなりダンプされたサウンドといった印象だ。
  安定を求めたサウンドといった印象だ。
  AT-10Gと相性がぴったりだ。
  印加針圧もバッチリだ。
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② QL-Y55F
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  ①に比べると、かなりカッチリとしたサウンドだ。
  解像度も高い。しかし、最後まで演奏できない。
  なんか、おかしい、デジタル針圧計で計ると針圧が安定しない。
  針圧印加用のボリュームがガリオームになっているようだ。
  昔修理したことがあるが同じようだ。
  
  規格は 10KΩのB型を3個 買えばいいことが分かっている。
  明日でも秋葉原に買いに行こう。
  再度比較したい。

QL-Y55F を修理した


カートリッジをまとめて聴く その83 [試聴日記]

① テクニカ AT-3M
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 テクニカの名前を一気に高めたモデル。
 AT-3 が最高という人も多い。
 本品は、モノラルモデルだ。レコードがステレオなので適切ではないが定位がよく量感が素晴らしいサウンドだ。

② テクニカ AT-13E
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  テクニカの不遇の不人気カートリッジ。
  内容を見ると無垢の楕円スタイラスチップ採用され、手抜きはない。
  しかし、ボディがモールドかメタルかは大きな差だ。
  サウンドを聴くと、ハイ上がりになることなく、高忠実な再生を楽しめる。
  低域の量感は控えめだ。

③ テクニカ AT-32E
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  長岡氏べた誉めカートリッジ、33E よりハイCP と絶賛していた。
  33E かなりどんしゃりのサウンドだった。
  改めて聴きなおすと、MC型らしいサウンドだ、ワイドでフラットなサウンドだ。
  癖が無く、解像度が高い。長岡氏絶賛もうなづける。

④ オルトフォン MC-20MK2
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  日本でビジネス的に大成功した MC-20 の後継機種だ。
  モールドボディの弱点をメタルのボディで補っている。
  ③と比べて更に力強さと艶を手に入れた、そんなカートリッジに聴こえる。
  静寂から音が浮かび上がる、とても分離が良いカートリッジだ。

⑤ オルトフォン MC-20 Super
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  ヘッドシェルに AT-LS1000 を使っている時点で、④ に勝っている。
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  表現が難しいが、更に妖艶なカートリッジと印象だ。
  表現され方が違って聴こえる。
  ヘッドシェルの効果もあって素晴らしいサウンドだ。
  AT-LS1000 シリーズのコストダウンが AT-LH シリーズらしい。
  AT-LS1000 はオール切削で、切削するブロックのサイズが全然違うらしい。
  捨てる部分が多いと聞いたことがある。


⑥ ELAC 555E
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  ELAC のサウンドはどんなカートリッジよりもユニークだ。
  決して刺激的音は聴かせない、量感と雰囲気が信条のカートリッジだ。
  日本の製品にはこんなサウンドを聴かせるカートリッジはないし、大変貴重なサウンドと言える。

⑦ エンパイア 4000DI + 原音仕様交換針
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  4000DI、サンスイにOEM供給されていた EP-10 4000DI のコストダウンモデルが EP-10 と思われる。
  原音シリーズのEP-10向けの交換針があるので、その交換針を装着して聴いてみた。
  原音シリーズらしく、ワイドレンジさわやかサウンドが楽しめる。
  オリジナルやや暗い印象だが、この交換針で少し印象が変わる。

⑧ ビクター MD-1016
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  グランツからのOEM供給品だ。
  付属カートリッジだから馬鹿にしてはいけない。
  フラットなサウンドで、情報量が多く、解像度の高いサウンドを聴かせてくれる。

⑨ SONY VL-37
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  テクニカからのOEM供給品だ。
  ヘッドシェル一体型は、コストダウンが最大の目的であるが、音質的にも沢山のメリットがある。
  ローコストながら一体型の良さがよく出ている。
  レンジは欲張っていないが安定したサウンドが楽しめる。

⑩ パイオニア PC-110
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  パイオニアの入門機に採用されたカートリッジだ。
  私が買ったプレヤーにもこれがついていた。
  当時は、付属カートリッジは音が悪いと思い込んでいた。
  半年たっらた針交換。針交換時期がきたらカートリッジをグレードアップしよう。
  と雑誌の記事を鵜呑みにして、ADC QLM-32 と オルトフォンの FF-15 をダイエーで買った。
  2個セットでヘッドシェル付9800円 だったかな。
  改めて聴きなおすとよく出来たカートリッジだ。
  レンジはそんなに欲張ってしかし、安定しているし、不安も感じさせない。
  付属品のカートリッジも良くできていた。










カートリッジをまとめて聴く その82 [試聴日記]

① FR-6SE
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 FR はアームが有名だが、カートリッジは本当に音質重視のカートリッジが多い。
 本品も MM型だが非常によくできたカートリッジだ。
 価格以上に良くできたカートリッジだ。



② パイオニア PC-10
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 70年代のプレヤーに幅広く採用された。
 ややレンジは狭いし、広大な音場も難しいが低域に力があり安定したサウンドが楽しめる。

③ SONY VL-37G
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  テクニカからのOEMだ。ヘッドシェル一体型のVM型カートリッジだ。
  当時は、音質向上のためではなくコストダウン目的で、一体型カートリッジも開発された。
  本機は一体型カートリッジが十分出ていると思われる。
  定位が良く、音の分離も良い。

④ パイオニア PC-110
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  PC-10系の後継カートリッジと考えていいだろう。
  こうやって聞き比べると、かんり現代風に変化していることが分かる。
  レンジが広がって、解像度も上がっている。


⑤ FR-6SE 修理品
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  FR-6 --> FR-101 と発展している。
  針が折れていたので、繋いで修理した。
  ①と比べても遜色のないサウンドが楽しめる。
  ややカンチレバーが長めだった。




⑥ サンスイ SV-28
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  サンスイ付属プレヤーに広く採用された。
  製造元はグランツではないかと思われる。
  レンジはそんな欲張っていないが、非常にバランスが良く聴きやすい。

⑦ テクニカ AT-10G
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  生産終了になってしまった。AT-10G 
  今聴きなおしても、安定、スタンダード、安心サウンドといった印象だ。
  レンジはやはりやや狭い、音場は狭いでもサウンドは安定しており、中低域の量感も良い。

⑧ テクニカ AT-E50
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  楕円極小スタイラスチップ、振動系の軽量化が図られている。
  ⑦ と比べても差は歴然としている。高域も広がり、ワイドレンジ化が図られている。
  しかし、このシリーズはかわいそうなくらい不人気だ。

⑨ テクニカ AT-14Sa
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  古くて新しい シバタ針が採用されている。⑧より更に解像度が上がっている。
  ワイドレンジだ。高域だけではなく低域の解像度も上がっている。
  非常にフラットなサウンドだ。

⑩ テクニカ AT-15E
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  ⑦から値段順に聴いてみた。
  値段と音がほぼ比例している。テクニカのテクノジーは本当に素晴らしい。
  AT-15E は低域の量感が更にパワーアップしており、高域と低域のバランスが見事だ。
  AT-15E系は低域に重きをおいたカートリッジなのだろう。
  


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