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F-8 VS F-9 を比較試聴 [試聴日記]

グレース F-8  F-9 を比較試聴した。

F-8 のボディはモールドで、F-9 Level-II のボディはメタルだ。
F-8 を見たときの印象はなんでこんなオモチャみたいな、カートリッジ人気があるのだろう?
聴いて驚いた。素晴らしい解像度で人気もうなづける。

 F-8 サスペンションはダンパだけで保持する形だったが、F-9 以降はテンションワイヤー方式となっている。
 どちらがいいか議論は分かれるが、テンションワイヤー方式の方が手間ひまかかることは間違いない。
 F-8
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 バランスが良い。癖がなく中庸なサウンドでリファレンス的に使える。

 F-9
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 確かにレンジも広がっているし、音場も広大になっている。
 やや高域にエネルギーが高まり、量感が寂しい。



テクニカ AT-15 シリーズ を比較する。 [試聴日記]

テクニカ AT-15 シリーズ が4個入手できた。
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① AT-15E
② AT-15XE
③ AT-15Ea
④ AT-15Ea 修理品

なんだかんだ言っても AT-15E が一番高級感がある。
Ea でどうしてもプラモデルみたいな色にしたのだろうか?
とても疑問だ。
XE は Ea 海外向けモデルだ。
④は針折れ品をAT-10G系の振動系に入れ替えて修理している。

① AT-15E
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 アッタク音がよく表現できている。音の粒立ちが良い。
 メリハリのあるサウンドを聴かせてくれる。
② AT-15XE
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 音量が少し小さい。ヘッドシェルの影響もあるだろが、① と比べるとアダルト調だ。
 
③ AT-15Ea
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 モールドの色は濃い青、グレーに近い青もある。どちらが最近の生産品かはわからない。
 音量は ① と同じくらいだ。
 ややハイ上がりのサウンドだ。量感はやや寂しい。
④ AT-15Ea 修理品
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  音量は、②と同じくらいでやや小さめだ。
  ③とはかなり音の傾向が違う。
  ③がハイ上がりなのに対して、こちらのがフラットというべきだろう。
  非常にバランスの良いサウンドだ。






オルトフォン コンコルド3兄弟を聴きくらべる。 [試聴日記]

オルトフォン のコンコルド 本当にかっこいい。
しかし、こんな軽量のカートリッジはバランスがとれるアームがどれだけあったか疑問だ。
SAEC WE-407 はだいぶズルをしてバランスをとっている。
コンコルドの単体カートリッジが LM シリーズ でその派生機種がたくさんある。
Ωシリーズも入手できたので比べてみた。

① LMB-8

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LN シリーズの後継と思われる。
ややレンジは狭いが、MMらしいサウンドを聴かせてくれる。

② Ω
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LN の派生機種で、ローコストモデルと思われる。
低域の量感は良く出ている。



③ コンコルド20
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デザインは今見ても斬新だ。VMSシリーズより、軽快なサウンドが重量が関係しているかもしれない。


カートリッジをまとめて聴く その86 [試聴日記]

① ビクター MD-1016 33H
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  グランツからのOEMだ。ベルトドライブからダイレクトの過渡期の付属プレヤーによく採用されたいた。
  付属品のおまけカートリッジなのだが、よくできたカートリッジだ。
  低域の押し出しがよく MM型の見本のようなカートリッジだ。

② テクニカ AT-100E
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 本品は、テクニカブランドではなく、OEMモデルだ。
 ① と比べると楕円スタイラスの影響か確実にレンジは広がっている。
 押し出し、低域の量感は若干後退しているようだ。


③ テクニカ AT-10G
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  トリオのV-42、テクニカからのOEM供給品だ。
  低域の量感が良い、少しダンプ気味で、アダルトなサウンドだ。

④ テクニクス EPC-1200U
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  DJ の文字があり、テクニクスがスクラッチブームの時に発売したカートリッジだ。
  これも、THE MM といった感じのサウンドだ。低域の量感が素晴らしい、レンジはやや狭い。

⑤ スタントン 681EEE
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  スタントンのカートリッジのカンチレバーには驚かされる。
  更にダンパーは固めで、不良かなと思ったら素晴らしいサウンドだったりする。
  レンジは広がっており、低域の伸びも良い。
  日本のカートリッジのように毛穴まで表現するようなサウンドではない。


⑥ テクニクス EPC-270
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  テクニクスと書いてあるが、OEM向けらしくモールドの色が違う。
  ボディは EPC-270 そのものだ。
  付属カートリッジの割りに良くできている。量感はやや控えめだが、レンジも広く付属としては十分だ。

⑦ SONY VL-32
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  テクニカ からのOEM製品で、AT-10G系の派生機種だ。
  高域が伸びており、AT-10G系のサウンドとは少し違うようだ。
  低域の量感はやや控えめだ。

⑧ パイオニア PC-110
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  テクニクスのEPC-270と同じく、付属で生産数量は何個だろう。
  特筆すべきはこのカートリッジの断線にはお目にかかったことがない。
  オルトフォンとは大違いだ。
  高域がとてもさわやかなカートリッジであり、付属品として十分だろう。

⑨ テクニカ AT-E30
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  テクニカが軽量化の振動系でリリースした新シリーズ。
  こちらは不人気で結局旧来の振動系が生き残ることになる。
  短いカンチレバーなど振動系の軽量化は、解像度のサウンドに寄与している。
  デザインが受け入れらなかったようだ。


⑩ パイオニア PC-11
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 ベルトドライブ時代の付属カートリッジだ。
 製造はテクニカ、PC-20 までロングセーラーだった。
 付属品のカートリッジだが、音場もいいし低域の量感も良い。

  

GT-2000 + DV-505 続き その2 [My Info]

GT-2000 + DV-505 の続き その2
http://en-ide-cart.blog.so-net.ne.jp/2017-01-01
http://en-ide-cart.blog.so-net.ne.jp/2017-01-14-1

>> 本当は、アルミでアームベースを自作しようと思ったが、想像以上に大変なので業者に任せるか、木で自作することにした。

業者で、個人的に、アルミ切削やりますよ。
図面をくれれば、その図面が問題だ。
穴位置を正確に測定できない。木製なら微調整はできるがメタルだと不可能に近い。
図面か、そうだ木練習して、それを実寸して作ってもらうと練習を兼ねて、5.5mm MDF の2枚重ねで自作した。
かっこ悪い。しっかり固定できているので問題ないと思う。
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DL-107 で再度試聴
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何度聴いても、重い低音じゃなくて、軽低音だ。
高域に特徴がある、解像度が高く、予想を裏切った好みのサウンドとなった。
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ダンパが劣化したカートリッジの波形を測定してみる。 [情報]

SONYのXL-15 シリーズのダンパには困ったものだ。
ダンパが劣化して音が歪む。
オシロスコープは家にはないが、PCがその代わりを果たす。
便利な世の中だ。
XL-15 に XL-20 の交換針を移植したが見事に駄目だった。
聴感上も駄目だが、基準レコードをキャプチャーして、波形を確認した。
正弦波が変な波形になっている。
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こちらで確認した XL-15 シリーズもついでに確認した。
http://en-ide-cart.blog.so-net.ne.jp/2017-01-14
聴感上は問題ない様だが、波形はどうだろうか?

XL-15 オリジナル

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XL-15 + XL-20の交換針
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音量差があるが、同じ傾向なのでカートリッジ以外の箇所が原因だろう。
美しい正弦波だ。

AT-3M の交換針を作成する。 [修理記録]

AT-3M 
M はAT-3のモノラルモデルだ。
AT-3 は素晴らしカートリッジだ。AT-3MにAT-3の交換針をつけようと思ったら、互換性がない。
Mモデルはコイルを巻き方を変えただけではなく、水平方向の振動だけに特化した発電ユニットのようだ。
ステレオはひし形、ほとんどのカートリッジはひし形だ。
さて、交換針をどうするか? AT-3 の交換針が使えないし、いつ入手できるかわからない。
モールドを削って、自作することにした。
正方形の交換針はお目にかかったことがない。
MD-1016もそうだが、挿入口が四角、交換針側が丸というパターンがある。
MD-1016の交換針で実験したら、いい感じだ、モールドと削っていくと、保持がほとんどできないことが分かった。
最初に削ったモールド
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AT-5の交換針のモールドを削ればなんとなりそう、金具を取り外して荒削り
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仮組
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交換針は、ビクターのZ-1S 振動系をそのまま移植した。
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実用上は問題ないだろう。
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試聴結果


GT-2000 + DV-505 続き その1 [My Info]

GT-2000 + DV-505 の続き





残っていた錘は、重量級向けのようで、普通のカートリッジはバランスが取れないことが分かった。

オークションを検索しても、DV-505 軽量用 ウェイトなど出品されているはずもない。

出入りしている金属加工メーカーに個人的に作ってもらおうか、とかいろいろ考えていると、

ハードオフに、つまみか足と思われるアルミ無垢のパーツが108円 で売っている。

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即購入



オリジナル

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オリジナルの半分の重量だが、いい感じなので貫通の穴を開けて自作することにした。

会社には、簡易旋盤がある。これを使えば楽勝と思ったら

ドリル径 5.1mm の替え刃行方不明だ。

5mm はあるので、5mm で穴あけを実施することにした。

チャイムがなった。5:30~6:00 までは夕休み、直ぐに実験室で穴あけ開始。

何始めたんですか?いろんな人に聞かれる。

恥ずかしい、音が大きい、削りくずが散乱する、1/3 くらい進んだら モーター停止。

簡易でトルクは弱いようだ、ゆっくりゆっくり進めて 3/4 くらいで進まなくなった。

機械油が必須らしい、オイルを垂らしたらなんとか貫通した。15分くらいかかった。

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もう、2度とやりたいくない。

穴を棒やすりで調整して、クリアランスなして装着できた。いい感じだ。

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重さがもう少し欲しい。

とりあえば 10円玉を両面テープくっつけて、いい感じの重量となった。

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これで使えるカートリッジの範囲が広がった。



本当は、アルミでアームベースを自作しようと思ったが、想像以上に大変なので業者に任せるか、木で自作することにした。


カートリッジをまとめて聴く その85 [試聴日記]

① SONY XL-15
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  このカートリッジのダンパの大半が劣化して使えない。
  本カートリッジのダンパは問題ないようだ。
  本当は実力の高いカートリッジだと関心する。
  オークションで取引されている XL-15 の大半はまともに再生できないだろう。
  いつもながら、良くこの値段と関心する。しかし、ノブの色が安っぽくで残念だ。

② SONY XL-15 + XL-20 の交換針
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  本来は互換性がないが、問題なく利用可能だ。
  本交換針は、新品だ。
  ① と比べて、遜色のないサウンドが楽しめる。
  レンジも広く、高級機と比べても遜色ないと思う。

③ テクニクス EPC-205CMKII
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  大人気 EPC-205CMK3 の前身モデルだ。
  ワイドで、フラットで高品位なサウンドが楽しめる。

④ ナガオカ MP-11
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  MP-100 のベースとなったモデルだ。
  立ちがありもよく、シャープ、ハイスピードなサウンドを聴かせる。
  ローコストなのに非常に高品質なサウンドだ。

⑤ ビクター MD-1016
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  グランツからのOEM供給品だ。
  グランツは多くのベンダーにカートリッジを供給していた。
  付属品のカートリッジとしては特に優秀で、高級機として組み込んでも違和感はない。

⑥ グレース F8-L
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  グレースのカートリッジの音の良さの秘密が分からない。
  交換針はモールドだし、交換の勘合が強固な分けでもなくローコストMM型なみの構造だ。
  出てくるサウンド、非常に高品位だ MCライクなサウンドが楽しめる。


⑦ ビクター MD-1016 その2
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  グランツからのOEM供給品だ。
  土台となり、日本のオーディオメーカーを支えていた。
  このカートリッジは高域に特徴がある。
  切れのある高域が素晴らしい。

⑧ Lo-D MT-24
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  こちらもグランツからのOEM供給品。
  ビクターのZ-1Sと同じ発電ユニットだ。上部モールドだけが違う。
  改めて聴きなおすと良くできたカートリッジだ。


⑧ テクニカ AT-E50
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 デザインが斬新過ぎたのか不人気で直ぐに終了となった。
 極細の短いカンチレバーが特徴で、振動系の軽量化が計られている。
 サウンドも現代風にアレンジされている。
 オークションではとても不人気だ。
 超ハイCPカートリッジだった。

⑨ スタントン500A
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  1.5g針圧では音が歪む。資料によると針圧は 2~5gと書かれている。
  2.5g針圧を印加して再度試聴してみた。
  低域の分厚いサウンドとなった。

⑩ テクニクス EPC-207C
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  大人気 EPC-205CMK3 の廉価版だ。
  スタイラスチップ 無垢 --> 接合楕円
カンチレバー ボロン --> アルミパイプ
  テンションワイヤー方式 --> ダンパのみ

  1万5千では競合も多く、人気は無かった。
  レンジは広く、音場の再現性も優れたハイ CP カートリッジだ。
  

  




 

ビクター QL-Y55F を修理する。 [試聴日記]

ビクター QL-Y55F を修理する。
こちらのブログの続き
http://en-ide-cart.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
ボリュームは、その辺に売っていないので、会社の帰り道に千石で買ってきた。
ボリュームを変えるだけだし、楽勝と思いきや

C型ボリュームの外しで、時間がかかってしまった。
無事交換完了。
今度は10KBと刻印されている。
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針圧 0g での印加針圧をチェックする。
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負荷はほとんど無い状態だ。
これがボリュームの不良だと、0g にはならない。

1.5g にボリュームを調整して再度実測

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1.6g の印加針圧だ。

きちんと機能していると考えて良い。

再度組み立ての前に、内部写真

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再度組み立てて試聴した。

17cm シングルリードインに着地できない。

リードインアジャストで調整できることが分かったので、調整していたら、変な動きになってしまった。
リードインアジャストをいくら調整してもおかしい、動作のままだ。
午前1時20分、明日も会社で強制終了。

翌日出張、ネットで調べて何も出てこない。
おかしい、アームの位置は、光センサーを使っている。
光センサーを遮る、穴が複数開いた遮光版でアームの位置を検出している。
遮光版の位置をメカ的に変更するだけと踏んだ。しかし挙動がおかしい。
納得がいかない。
気になってしかたがない。
英語版だがサービスマニュアルが有償で入手できることが分かった。
値段は$5 、PayPal だしここなら安心と サービスマニュアルを買った。
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印刷して病院に持って行った。病院では3時間待ち、マニュアルをずっと読んでいた。
トーンアームの組み立て図
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リードイン、アウトの調整に関する説明

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どうも、説明と動作が合わない。
アームがぐらぐらしているように感じる、組み立て図を再度確認して、垂直軸がおかしいと踏んだ、
カーバーを外して分解することにした。

ネジが外せない、工具はないので、ニッパで代用
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カバーは、スケルトンだった。
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軸を留めるネジが緩んでいた、しかも半端なく緩んでおり、アーム自身が軸から外れていたようだ。
10回転以上回った。
もともと、緩んでいたのが、リードイン調整時に、外れてしまったようだ。

締めなおして、無事復活

17cmシングルの最初から最後までキチンと再生できた。


音は、アダルト調だがダンプ量によってかなり表情が変わる。

電子制御のアームは今後二度と出てこないだろう。
貴重な、電子制御アームの復活に満足、やっと安心して眠れる。



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